退化したっていいじゃない。note

ヤトゥの 「進化」と「退化」の迷走・妄想の記録

7段飾りの雛人形って・・一般家庭で遭遇することってある?

今週のお題「ひな祭り」

僕の母の実家は呉服屋を経営しており、父の実家は山奥で農家を営んでいた。

日本が高度成長期だった時代(まぁ僕が幼少期だった頃ですな。)両家の経済的格差はそこそこあったと思う。

当時のガキンチョの僕は、父の実家に行くとまずいヤギの乳を飲まされまたり、隙間風の入る先祖の写真がいっぱい飾られた暗い部屋で寝るのが余り好きではなかった。

その反面、母の実家は街中の鉄骨造3階建の新築建物、たまに連れられ泊まりに行くと、婆ちゃんが蕎麦やら寿司の出前を取ってくれたりと、父の実家とは雲泥の差があった。

ある日、母の実家を訪れるとそれがあった。

なんと「7段飾りのお雛様セット」である。

もちろん5人囃子の笛太鼓もいるわけだが、当時、(現代でも)一般家庭では、まずお目にかかる機会は少ないだろう。

毎年3月頃に訪れると「7段飾りのお雛様セット」が堂々と飾ってあるのである。

当時の僕は子供ながらに、父の実家、我が家とも比べ圧倒的な経済格差を感じていた。

一度、婆ちゃんに僕の両親の馴れ初めを聞いたことがある。

僕の父親は警察官でこの時代(日本の高度経済成長期)では、周りのサラリーマンや商売人に比べて給料は低かったと思う。

それでも商売人の婆ちゃんが、なぜ結婚を許したか。

婆ちゃんは戦争で夫を失い、戦後の混乱の中、2人の子供を育てながら一生懸命働、女ひとりで行商で着物を売り歩き、なんとか店を持つまでになったということであった。

そんな婆ちゃんは、僕の母にそんな大変な思いはさせたくないという考えから安定した職業である警察官の父との結婚に大賛成した聞いた。

その後長い年月が経ち、日本経済は低迷し続け、田舎の呉服店やブティックの繁栄は遠い昔の記憶となった。

今となってみれば父の職業が安定した公務員で良かったと心底感じている。

なんだかノスタルジックになってしまった。

 

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